営業職の仕事とは?

  • お客さまの需要を満たし、対価としてお金を得る事が商売・ビジネスです。営業にもいろんな方法がありますが、必要な人に必要な商品を販売するのが営業の仕事であり、目的です。

    営業マンの第一の仕事は、お客様をみつけてモノやサービスを購入してもらうことであり、そのために、必要な事を行うのが営業マンです。たまに勘違いしている人もおられるのですが、お客さんと仲良くなることが最終的な目的ではありません。購入してもらう事です。まあ、お客さんと仲良くなると、商品を買ってもらいやすくなるメリットもあるでしょうけどね。

    ただし、特定のお客さまと必要以上に仲よくなりすぎるのは、逆に多くのデメリットもでてきますので注意が必要です。そんな暇があったら、まだ親しくない新規の見込み先について、どうやったら自分の話を聞いてもらえるようになるのか、考えたり、訪問して話を聞きに行くことをしなければいけません。



    優秀な営業マンは聞き上手


    つまり、このページのテーマである営業の仕事とは、どれだけ自分の扱う商品が優れているかの商品説明、自分の話を延々と行うことではなく、お客の話を上手に聞くこと、と、考えた方が良いでしょう。お客の話を上手く聞ける人は、お客のニーズを適切に引き出してあげることができるだけではなく、お客も自分の話を聞いてくれる人の話を聞いてくれるというものでもあります。

    × いかに上手に商品説明ができるか

    〇 いかに上手に人の話が聞けるか


    話をすることが、営業職の仕事だと考えていた人は、180度逆の発想かもしれませんが、いかに上手にお客の話しを聞けるか、のほうが、営業の仕事だと、考え方を変えてみてください。

    この発想は簡単な事。自分が販売者の立場ではなくお客の立場だとどうでしょうか。話を聞くのが上手い営業マンは、「自分の事をよく理解してくれている」と感じるものではないでしょうか。

    営業の仕事を続けていると、コミュニケーション能力が磨かれ人間として成長していく、と言われますが、その理由の一つがこんなところにあります。

    …勘違いしてほしくないのであえて付け加えておきますが、いかに上手に商品説明ができるか、について、今回では×を入れましたが、本意は、営業マンたるもの、商品説明が上手くできるのは当たり前という事。製造部門や配送部門ではないのですからね。そういう事です。楽して売りたい気持ちがあるとしたら、商品知識すらまともにもつ努力を怠っていたりするものです。

    営業マンの仕事というものは、何も特別なことは何もなく、当たり前にやらなくてはいけないことを当たり前に、しかもそれをどこまで徹底的にできるか、にかかっているのです。このサイトは、決して、どうやったらラクして営業成績をあげることができるか、をのべたものではありません。やはり、営業成績を挙げたいのであれば、やらなくてはいけないことは、しっかりサボらずやらなければいけません。

    自分の話を聞いてもらいたければ、まず自分から、相手の話を聞く努力をしてみては?、というのがここでお伝えしたい考え方であり、営業マンの一番時間をかけるべきお仕事です。


    営業のステップとマーケティングのサイクル


    また、営業職に就くと知っておかなければいけないのは、お客さんの集め方(マーケティング)と物の売り方(セールス)について。営業とは、商品に興味のあるお客さんを集めて商品を購入してもらうことですが、上手くいっている人というのはこの営業の一連の流れがスムーズに出来上がっています。

    ①販売できそうな見込み客を集める → 
    ②集まった見込み客にセールスする → 
    ③セールスを成約させる → 
    ④成約客からリピートをもらうあるいは ①新たな見込み客を見つける
     そして、→ ②…③…④…

    営業マンがやらなくてはいけないことは、比較的シンプルです。たまに、営業の仕事は、職種によってやり方が違うなどの意見もありますが、販売する商品は変わっても基本的な流れは変わらないものです。

    そんな一連の業務の流れの中で、営業の仕事で一番難しいと言われるのが、①の、見込み客の発掘の部分。つまりマーケティング。三か月もしないうちに営業職を辞めていく人は多いのですが、その大きな理由の一つが、見込み客の発掘がうまくいかず、営業に行く先が無くなってしまうところにあります。どんなに商品知識を勉強し、セールスの実力をつけても、目の前に立ってくれるお客がいなくなってしまえば、セールスの実力の発揮する相手がいなくなってしまいます。

    特に気をつけたいのは、セールスをするお客いなくなってから見込み客を探し出す、マーケティングしはじめるのでは、通常、セールスを成約させるまでにはそれなりに時間がかかるものなので、その間販売成績を計上できずにゼロの期間が続いたりもしかねません。そんな時期は精神衛生上もよくないので、焦りからまとまる話もつまらないミスからまとめられなかったり、あまりいいことがおこりません。

    なので、セールスが好調な普段から、マーケティングの意識は忘れないようにしたいものです。そこそこセールス力がついてきても、漠然と「このままいつまで自分は大丈夫だろうか」と不安を感じることがあるかもしれませんが、まだまだ営業基盤がぜい弱な時期など、マーケティング面が弱い時など、そんな不安が襲ってきやすいものです。

    上記、営業の流れの第④ステップ、成約客からリピートをもらうあるいは 新たな見込み客を見つける、の部分、見込み客を切らさない安定した営業マンになると、例えば紹介をもらうにしてもそれが成約客からだけとは限りません。

    たまたまそのお客は何らかの理由で成約しなかったとしても、紹介はしっかりもらっていたりします。なので、ああ、この人は買わないな、と思えるお客でも、相手によっては、やはりそれなりに、しっかりと、誠意をもった態度で接し、売れなくても見込み客の紹介はその分もらう、ぐらいの心意気は必要かもしれません。


    見込み客を成約させるまでのステップ


    上記項目で②と③の部分について、もう少し詳だけ説明をしておきましょう。

    ②-1初回面談(アプローチ)

        …自己紹介、等。初対面の方への第一印象は大切です。
         どんなにいい商品を持っていても、
         どんなに素晴らしい話をこれからしようとも、
         ここで全てが判断される場合も多いので、甘く見ないでください。
         失礼の無いよう丁寧過ぎるぐらいの受け答えで、
         たいていの場合、ちょうど良いです。

    ②-2お客の現状分析(ファクト・ファィンディング)

        …ここを疎かにしてプレゼンにすすもうと急ぎ過ぎるのが、
         多くの営業マンの失敗のパターン。
         急いてはことを仕損じる、ともいいます。
         ここは、聞き上手になって、しっかりと
         お客のニーズを把握しましょう。

    ②-3問題点の解決策の提案(プレゼンテーション)

        …前段階のFF(ファクト・ファインディング)でお客のニーズを
         しっかり捉えることができていてはじめてプレゼンです。
         お客が、興味を示してくれるかどうかは、
         その提案内容が、いかにお客に必要とされている内容か
         にかかっています。いかに良い商品であるかは二の次。

    ③-1契約書の作成(クロージング)

        …話がまとまれば、契約書や申込書といった、
         購入意思確認を書面に残します。
         後々トラブルにならないように、
         申込み署名の代筆などはもってのほか。あとできれば、
         当時の状況を思い出せるような天候・時間・同伴者・服装
         その他その時出た他の話題などもメモを残しておくほうが良い。
         (営業日誌・日記などを残すこと)

    ③-2納品(デリバリー)

        …期日の迫ったものなど、遅れないように納品できなければ、
         価値のないものもあります。
         当日・その場になって慌てることのないよう、準備が必要ですね。

    ③-3売上金回収(コレクト)

        …ビジネスですから、売り上げがきちんと回収されなければ、
         全く何をやっているのかわかりません。ある意味超重要。
         そのお客に悪意はないか、
         あるいは、支払い能力はあるのか、
         信用調査と言われる部分が重要であるのはもちろんですが、
         住宅販売の営業マンであれば、金融機関への住宅ローンの取次など、
         このステップに精通することが営業成績を左右する場合があります。

    大切な事は、物事には順序があるということ。営業に不慣れな者が犯しやすい一番の間違いなのですが、アプローチやファクトファインディングも不十分な段階つまりお客のニーズもよく確認できないうちに、こちらが売りたい商品をいきなりプレゼンしても、クロージングにまで行けません。段階を踏んで、確実に、一歩一歩、話をすすめる必要がある、ということをここでは肝に銘じていただきたいと思います。

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